別にどこかのデータを見て書いているわけではなく、純粋に主観なのだが、レンタルDVDの業界というのは、今後(景気や業績の意味で)やっていけるのだろうか。あるいはニーズはまだあるのか?
かつて何年ものあいだ、TSUTAYA DISCASからのメール便による宅配レンタルを利用していたが、ケーブルテレビやHuluなどの利用が増えるにつれ、DVDを見る機会も頻度も減っていった。休会する前の数ヶ月はレンタル枠が余って余って、仕方がなかった。いつかまとめて借りる月もあるかもしれないと、少しのあいだ放置したが、やはり休会。それもおそらく1年以上前の話だ。
地元のレンタル屋も、最後に借りてからどれくらい経つのだろう。
ケーブルテレビやBSは、チャンネルによっては契約者に無料オンデマンドのサービスを提供している。つまりオンエアを見逃し、録画設定も忘れてしまったが、放送から一定期間内ならオンデマンドですぐ見られるというものだ。
また最近では、各テレビ局やHuluなどが競って新作を放送しているため、レンタルDVDになるよりも早く見られることが多い。話題の「パーソン・オブ・インタレスト」は、アメリカ本国とほとんど数話遅れで放送されているし(AXN)、「ブラックリスト」は本国が第一シーズンを放映開始後すぐに日本でもキャンペーンを開始して、数週間遅れで日本で放送していた(これもAXNだったと思う)。スティーブン・キング原作の「アンダー・ザ・ドーム」は、Huluでアメリカ本国からほとんど遅れずに配信したほか、無料放送のD-lifeでも、放送中。
新しい作品を、家で好きなことをしながら好きなように見られるテレビ放送(もしくはオンデマンド)と、1年程度の遅れを経てレンタル屋の棚に出るDVDを考えると、やはり店舗の家賃と人件費を考慮しただけで、今後のレンタルDVD店(とくに実店舗型)は、イバラの道なのではないかと、想像している。少しでも家賃の安い場所に店舗をまとめ、大型化させていくのだろうか。
ところでこの10年ほど、商店街で空き家が出ると、どれほどせまいスペースでもコインパーキングになっていく。路駐を禁じる法律や条例がどんどんと進んでいるためだろうが、おそらく利用車両の大半は業者の配達用なのではと思う。今後もし、商店街の存在感が薄くなっていって郊外型が進んだとき、これらパーキングはどうなるのかなと、漠然と思う。店舗が減れば配達業者もさほど駐車場を使わない。歩く人が減れば、商店街自体も規模を縮小せざるをえない。まだ具体的な像は思い浮かばないが、そんなことを考える。現在ですら、建物の並びとしてあまり美しいものと思えない、飛び飛びに位置する駐車場は、何に変わるだろうか。
人が実店舗型よりオンラインを重視する傾向は、業種によってはあっというまに加速していくだろう。それらはきっと、町並みを変える。そんな気がする。