最近、沼津信用金庫が、名称として「イスラーム」という言葉がはいった口座の開設申請を断ったというニュースがあった。その開設を考えていたのは個人の男性で、長年イスラムに関わる研究やお仕事をされアラビア語にも堪能であり、メルマガなどで情報提供をしてきた実績がある方だという。おそらくは個人名のままでの活動より、金銭管理もきちんとできる団体名をもうけて正式に口座を持とうと考えたのであろうが、残念ながら断られたのだそうだ。
(この判断については、断るのは間違っているとわたしは思う。そして男性には、よほど沼津信金が好きでたまらないのであれば話は別だが、どんどんとほかの金融機関に声をかけてもらいたい。開設できるところが見つかるはずなので、がんばってほしい)
さて、そのニュースで「団体名で口座開設」について考えていると、はるか昔の中学校卒業時、卒業記念にみんなで使う同窓会費を口座に入金したことを、思い出した。会の名前は覚えている。誰が管理していたかも覚えている。おそらく卒業当時は十代なのだから口座名義人として誰かが代表になったとは思えないが、実質的な管理者としては、同級生の名前が言える。同い年とは思えないほどしっかりしていて、常識のある男の子だった。いまは医師をしているらしいと風の便りに聞いている。
それから1回か2回くらい、数年おきに中学校の卒業生で集まりをもうけたと思うが、最初のころはその口座にからんで「領収証をもらって一緒に記載しておこう」と、その同級生が言っていたのを覚えている。しっかり者だったな、あの人は。あの口座は、どうなったんだろう。何年くらいまじめに管理してくれたのか。わたしは同窓会に出ることをやめてしまったのだが、きっとあの人はまじめだから、最初のうちは帳簿などを管理していたのだろうな。
さて、口座である。どう開設するものなのかを調べてみた。
たまたまGoogleで上のほうに出てきた順。
まずは「みずほ銀」。よくある質問:親睦会・サークル・同窓会など、任意団体の口座を開設したい
必要なものは店頭に開設相談にやってくる人の身分証明書。団体名と、団体の口座開設理由などを申告してもらい、それが(みずほ銀にとって)問題なければ、口座開設ができるらしい。
つづいては「ゆうちょ銀」。
実はこれ、ゆうちょ銀のサイトには個人と法人しか口座開設の方法が見当たらないのに、ネット上では「郵便局で作れた!」の話が続々。どうも郵便局の局員さんの方針や対応対応能力に左右されるらしい。ネット上では普通の口座のように身分証明と団体の説明などで作れたという情報もあるようだが、さすがにこれからのご時世、しかもカネがらみであるので、厳しくなるような気がする。
参考リンク → 任意団体名義でゆうちょ銀行口座を作ってみた。
楽天銀行は → よくある質問:団体名や、屋号のついた口座は開設できますか?
原則として、作成できない。
ジャパンネット銀行は → 法人・営業性個人のお客さまの普通預金口座開設
あくまでビジネスということで、団体名は想定されていないのかもしれない。事例もすべてビジネスについてのみ。
まぁ、これくらい厳しくていいのかなという、気もする。
20年くらい前までは普通の口座を作るのもかなりいい加減だった。笑い話かと思ったのだが、ネットで読んだ話。新生児の親でも何でもない「ただの知人」が、赤ちゃんのお祝いにと、その赤ちゃんの名義で1万円のお金を入金してプレゼントしたという話を読んで、目を疑ってしまったわたしが次に見たのは、「それいいわね、やってみるわ」と書いている別の人。ダブルで目が点!! 昔はおおらかだったというか、いや〜、すごすぎ。