ハリケーンには名前がつけられているのが常だが、世界気象機関がISISという名前を使わないことにすると発表したのが数日前。その記事の見出しを見て、わたしは不覚にも「なんで台風にそもそもイスラム過激派組織の名前が?」と、驚いてしまった。
もちろんISISというのは、イシスと読めば、伝統ある名前である。エジプト神話の女神様であり、そこから派生しているのだろうが、商品名などにも使われている。過激派組織とどちら先かと言われたら、もちろん伝統あるエジプトの神様である。
だが、エジプト神話を多少は聞きかじっているわたしですら、このニュースに過激派組織を連想した。おそらく、似たスペルの商品名を持つ企業などは、世間から何を勘違いされるか、あるいは筋違いの苦情がくるかと、戦々恐々としているだろう。すぐに脅威が去ってくれるならば自分たちが名前を変える必要はないが、この件は、残念なことにすぐには終わらない。
当事者の側に落ち度がないというのに悔しいことだが、名称変更を検討せざるをえなくなる製品名、企業名は、今後もあるかもしれないと思う。