ハウステンボスには1回しか出かけていないが、ぜひまた内部のホテルに泊まりがけで出かけたいと思っている。ヨーロッパの雰囲気が好きな人間には、たまらない場所だ。
ハウステンボスに出かけて15年以上は経過しているのではと思うが、詳しいことはわからない。たしか計画を立てるより少し前に、テレビドラマでハウステンボスが舞台になったものがあった。あれが印象的だった。調べてみたところ「大丈夫です、友よ」という1998年の作品だったようだ。
東京の暮らしに疲れ、資金難もあって故郷の長崎にふらっと(失踪同然に)もどってしまった男が藤竜也。現地でずっと暮らして都会を知らずにいるその同級生に市原悦子。その娘であり、東京の藤竜也の会社で秘書のように働いているのが深津絵里。そして彼女が思いを寄せている取引会社の社員が柳葉敏郎。深津絵里は藤竜也がハウステンボスにいるのではと思い、失踪したままでは困るだろうから一緒にどうですかと柳葉を誘って旅に出る。
話はめちゃくちゃだし、深津絵里が演じる現代女性が数十年前の価値観みたいな台詞を言う設定だし、なにやら市原悦子にだけ美味しい脚本だし、なんだこりゃと思ったのだが、山田太一のオリジナルだったらしい。なるほどな、うん、山田太一か…嫌いとまでは言わないが、いや、たぶん合わないのだ、わたしと。
それだけ話の流れとしては印象が悪かったというのに、ハウステンボスの描き方は最高だった。いつか泊まりたいと、あれを見て思った。そして一度は泊まったのに、またいつかと、20年近く経ついまも考えている。おそるべし、映像の力。