オンライン翻訳では、BingよりもGoogleを信頼している。とくに英語とドイツ語のような、構造が似ている言語の場合は、日本語せず英語とドイツ語のあいだで翻訳を双方向にくり返して精度をあげていくことで、けっこう問題なく使えることが多い。
さて今日、あるバウムクーヘンのサイトを見ていて、1ページまるまるドイツ語から英語に訳そうとしたところ、原材料に「チキンパスタ」と出た。バウムクーヘンにチキンパスタがはいっているはずはない。そういえば今日の翻訳はどことなく英語がおかしい。原因はわからないが、おそらくドイツ語にもいろいろあって、地域差や書いている人の年代の差などがあり、入力されている翻訳のデータと相性が悪いことがあるのだろう。だがそれにしても、バウムクーヘンの原材料にチキンパスタとは?
原因となった単語は Hühnervollei で、これは全卵のことなのだが、多くの場合では、全卵といえば ganze Eier という表現を使うほうが一般的…らしい。Hühnervollei の前半の Hühnerはニワトリ、後半は卵(とくに全卵)の意味があるが、ganze Eier もまた、前半が「全体」で、後半が「卵」である。ニュアンスの違いはわからないのだが、両者で検索をかけた場合、ganze Eierのほうが圧倒的に表示される例文が多いので、おそらく後者のほうがよく使われる単語なのだろうと思う。
パスタは、どうやらその後ろにあった pasteurisiert (英語の pasteurised または pasteurized 殺菌済み)の あたま4文字 past に引きずられて適当に訳したのではないかと思う。
ドイツ語、ロシア語を中心に、適当にNHKラジオの外国語講座の音声を流しっぱなしにして耳だけ親しむようにして数年。まったくの自己満足でしかないことが、こういう機会に明らかになる。いまだにドイツ語で書かれた菓子店のサイトは、Google翻訳がないと不安で読めない。もっとまじめにやっていたら、とっくの昔に「もうちょっとマシな能力」を身につけていたのだろうが、いつまでたっても詰めが甘いのがわたしである(←開き直り ^^;)。