つい数日前、家族が「もう終わってしまうけれど、坪内逍遙の肉声などが公開されているシェークスピア展が、早稲田大学で開催されていた」という。「気づくのが遅かった」などとぶつぶつ言っているので、ならば今日の昼に行こうかということになった。
地下鉄東西線で早稲田の駅まで移動し、歩いて早稲田大学まで。演劇博物館は早稲田の大隈像から少し歩いたところにあった。
展示は入館無料で楽しめ、静かな部屋をわたしたちはゆっくり歩きながら移動した。平日のためか館内はがらんとしていた。床のきしみで、どの部屋に人がいて歩いているということが、遠くからでも感じとれるほどだった。
その後、早稲田通りまで出て、明治通り方向へと歩き、高田馬場まで散歩。途中で早稲田松竹(映画館)が見えるころになって、なぜかわたしたちはふたりとも「早稲田松竹は閉館したはず」という勘違いをしていたため「跡地は何になったんだろう」と話していると、いまだに早稲田松竹は営業中だった。この時代に負けず、小規模の名画座が2本立てで作品を上映しつつづけるとは、恐れいった。
その後、高田馬場の駅前ビルにある芳林堂書店で少し立ち読みをし、西武新宿線の駅ビルBig Boxで美濃焼の食器をふたつほど買い、地下鉄ではなく西武線で帰ろうかと思ったのだが…運がいいのか悪いのか、鷺ノ宮まで止まらない電車がやってきた。鷺ノ宮からも徒歩で帰宅できるので、そのままそれに乗車し、また散歩をしながら家にもどった。
約3時間20分程度の外出だったが、とても楽しかった。