13日午前、都内の病院である個性的な方にふたたび遭遇。声が特徴的な方で、態度も、名乗る名前もまったく同じで、遭遇が二度目だとは実感できたのだが、前回はいったい何がどうすごかったのかが、すぐには思い出せない。
数時間して家族にそれを話すと「同じ病院とはかぎらないのでは」と…そこで思い出した。付き添いで出かけた、わが家から近いクリニックである。そのときは年齢のほかに住所のヒントになる町名まで(その住所はわが家から近くはなかったのにわざわざ遠くから来たことになるが)誰に聞かれるでもなくしゃべりつづけ、待合室で周囲も困惑していたのだった。あげくに、廊下にあった空調のスイッチを勝手に触ろうとして一度はとがめられ、のちほど職員が見ていないすきに勝手に変えてしまった。自分が空調の弱いところに座ればよいだけの話だっただろうに、座りたい場所は譲れず、空調を変えねば気が済まないらしい。
一番よく覚えているのは、前回も今回も、病院側はよほどの事情がなければきちんと受付順に呼んでいるのに、院内をあちこち歩いてきては「まだですか、早くするように先生に言ってください、○○(苗字)です」と言い、どこかの椅子に腰を下ろし、また少しして院内をぐるっと回っては、同じことをする。一ヶ所にいられないらしい。昨日も院内をぐるっとした何度目かのときに受付に同じことを言って、わたしの近くに腰を下ろし、その直後、自分が座っていた長椅子は周囲がひろびろとしていて、わたしのいる場所は混雑していたというのに、わざわざやってきて「そこに腰掛けさせてください」と、返事を待たずにもう座る気まんまん。せまい場所でその人と相席するくらいならと立ち上がったが、結果として人を立たせたというのに、それに対するコメントはまったくなく、座れたという表情を浮かべたのみだった。
なぜあれほど、自分第一なのだろう。見た目はとても若作りで、派手な50代くらいのおばちゃんかと思っていたら、前回も今回も自ら70代であることを語っていた。ひとり暮らしでさみしいとか、病院で誰かと接していたいとか、何かあるのだろうか。余計なこととは承知の上で、語っていた住所から判断するに、わが家の近所のクリニック(専門性が高いわけでもなく、広く浅くなんでも診てくれる場所)にまで遠征してくるということは、ほかにも区内の病院で同じようなことをしているのかなと、想像してしまった。
ともあれ、とても「体としては」元気そうにお見受けしたことだけは、書いておこう。