何年くらい前からだろうか。西友でセゾンカードを出して支払いをしようとすると、一部の売り場ではしつこいほど「ウォルマートカードに替えましょう」と言われる。たいていは服を扱うフロアだ。吉祥寺でも阿佐ヶ谷でも、ほかのフロアではほとんど言われない。ただ食品売り場では「まだウォルマートではないセゾンカードをお使いの方は」と、録音で延々と宣伝されるのだが…(苦笑)。
あまりにしつこいので「今日の人は言うかな」と待ち構え、言いそうになった直後に首を軽く左右に振りながら「けっこうです」と先回りしている。だが、おそらく店の方針として、あまりにあっさり拒否された場合は「お客がこのカードの良さをわかっていないに違いないからふたたび言え」という指導がはいっているのではと推測するが、なおも同じような説明がつづきそうになる。わたしはそこでもすかさず「要らないんです」と言うようにしている。たいていの人は1回あるいは2回であきらめる。
だが今日は強力だった。ひとりから声をかけられたのでいつも通り鮮やかに断ると、ああこの客は意味がわかっていないに違いない、断る人がいるなんて信じられないとばかりに(おそらく善意のつもりなのだろう)、先に声をかけてきた店員に便乗するように、もうひとりまでもが声をそろえて「ウォルマートカードなら〜」と言いはじめたので、さすがに腹が立った。声は大きなかったものの「要りません!!」と、強く答えた。おそらく、善意の顔で便乗してきたふたり目の人物に、わたしは自分が馬鹿にされたように感じ、腹を立てたのかもしれない。
セゾンカードは、VISAがつく前の、直営店舗でしか使えなかった「セゾンカード」時代から、30年程度使っているように思う。VISAがついて気に入っているところを、あちらの都合でAmerican Expressのカードに替えなくてはいけないのならば断るし、将来的に全員が切り替えろというのならば、わたしはセゾンをあまり使わなくなるだろう。特典としては、毎日1%オフになるというが、西友で毎日など買わない。せいぜい月に1〜2回である。それだけのためになぜ。。。
ウォルマート傘下になった以上、本国の考えやアメックスとの関係を重視していくという方針なのだろうが、それは顧客には関係のないことだ。どうしてもウォルマートカード契約者を増やしたいなら、有料の別料金カードとして特典をたくさんつけて乗り換えさせるか、あるいは従来カードとの2枚持ちを認めればよい。わたしはその場合でも従来のカードのみでけっこうだが…。
これからもずっと、西友の衣料品レジではこの話が出るのだろうなと思うと、気が滅入る。