ほとんどの方は、比較的に事故の発生率が少ない大手通販サイト内のお店で買い物に慣れてから、少しずつ度胸を出してそれ以外の店や企業に注文を出すことが多いと思われるが、慣れている人でもときとして落とし穴の手前まで行くことがあるかと思うし、慣れていない人なら、なおのこと注意が必要だ。
検索していたら、目当ての商品がとても安く書かれているサイトがあった、などの際に、注意しなければならないことをいくつか書いてみたい。
○ 会社名と所在地を見る。とくに所在地が文字ではなく画像ファイルになっている場合は、かなり怪しい。文字で書けずに画像で表現するのは、理由があるのだ。検索エンジンにその文字が引っかかると、本当にその住所で商売をしている人に見つかってしまうから、画像でごまかしている。画像かどうかは、住所にカーソルをあててみて、上が文字としてなぞれるかどうかで、すぐにわかる。
○ 会社名、関連サイトなどの情報で検索をかけてみて「無関係な人のサイトからリンクを張られているかどうか」を調べる。怪しいサイトであればあるほど、そのサイト以外では誰も名前を出してくれていないものだ。
その結果、自分のサイトと関連サイト、そして広告などのみが検索されるようであれば、90%以上、怪しい。
○ そのサイトの中に書かれている内容(たとえば取引先のどこそこの企業さんとミーティングしたなど)を見て、それが具体的かどうかを確認する。具体的な場合はその会社を探して、ほんとうに取引先かどうかの記述を見る。怪しいサイトから勝手に名前を使われたのであれば、相手のサイトに同じ内容が書かれていることはまずぜったいにない。
○ サイトの内容が「いかにも個人が書いている」ような、癖のある文章でないかどうか。
ある程度の規模の会社ならば、書く担当は仮にひとりであっても、複数の人間が目にして意見を出し合うはずなので、自然と読みやすい文章になっていくものである。あまり一般的ではない個性的な日本語、癖のありすぎる表現が放置されている確率は低い。
○ ここまでが問題なさそうであれば、ちょっとした質問メールを送ってみて、返事があるかどうか、もしくは返事がどれくらいの速度だったか(1日以内なのか数日後なのか)で、雰囲気を確かめる。返事がないのはもってのほかだが、それでもどうしても好意的に考えたいのであれば、電話をしてみて「メールを読んでもらえましたか」と尋ねる。
ここまですべてやってみて、それでも怪しくないと思えた段階で、初めて注文や取引を検討してみたほうがよいと思う。
たとえ1円でも、誰にも損をしてもらいたくないので、こんなことを書いてみた。実はちょっと理由があってこの件を書いているのだが、後日何かのおりにその件も書けたらよいとは、思っている。