あまり暗い方向にばかり考えては仕方ないのだが、今日は新サイトがある mikimaru.net のエラーログを見たり、503エラー(不具合またはアクセスが重なった場合などに出る「一時的に利用できません」のエラー)がどの日にいくつくらい出ているのかを見ているうち、ちょっと気分が悪くなった。
いまにはじまった話ではないので、こんなものは見なければいいのだが、見てしまうと気になる。
どこかに潜りこめる場所はないかと、玄関でもない場所に見当をつけてファイルを叩いて回るロボット。ほとんどの人は何かを設置するときにデフォルトの階層名にしていないとは思うが、デフォルト名で類推して当てずっぽうにファイルを探して回る。当然それらが404 not foundになる。いい迷惑だ。
友達や用のある人が来てくれると思って整えている玄関を、想定していない相手が夜中にこっそり開けようとしたり、窓から裏口からすべて覗こうとしている。あわよくば中にはいろうとしている。こう考えてはきりがないことなのだから、無視するしかないのだが、たまにこんな機会があると気になってしまう。
こんなとき、思い出すことがある。
14年前、ネットで仲良くしていた知人が亡くなった。本人がいなくてもその場に残された掲示板で、彼女を通じて間接的に知り合いとなった人たちが、少しずつ語っていた。その場に容赦なくロボットがやってきた。何個も何個もゴミを書き散らし、主がいなくなってもその場にもう少しとどまりたかったわたしたちの気持ちなど、まったくおかまいなしに、好き勝手をしていた。たまりかねたご家族が掲示板を閉じたようだった。
あのとき(字義的に当たり前なのだが)「こいつら(ロボット)、人間じゃないな」と、どこにぶつけていいのかわからない悔しさに震えた。
スパムロボットは人間ではない。もちろんそうだ。だが人間が生み出し、人間が走らせている。そして走らせている人間に、悲しんでいる人の気持ちはわからない。ぜったいに通じない。
しばらく、エラーログを見るのをやめたいような気もするが、どうしたものか。
明日は明るいことを考えたい。