今日は夕方に新宿に出かける用事があったのだが、前半は伊勢丹、高島屋を長い地下空間を利用して移動したのち、いよいよ用事の後半として、高島屋から地上に出て小田急方向に出ようとしたところ、激しい雨。
ちらりと考えたのは、130円を払って新宿駅構内を移動して京王や小田急のある西口に出るか、あるいはふたたび高島屋から伊勢丹へ地下でもどって西口方向へ大回りするか。どちらも即座に否定した。どうせ高円寺にもどったら家まで雨に濡れるのだ。時間や130円を犠牲にして、新南口から大通りを渡って南口に移動するだけの100メートル程度を雨に濡れずに済ませたところで、たいした意味はない。ここは歩こう。
…そう思い、バスターミナル(バスタ新宿)のあたりから、道を渡ろうと周囲を見まわすと…
何十人もが、バスタやNEWoMan(ニュウマン)の屋根の下に身を寄せ、大通りの信号を凝視。界隈をご存知の方がいらっしゃればおわかりと思うが、建物から大通りまでの距離がひろく開いている。どんな利用が想定されているのかわたしにはわからないが、とにかく建物の前に大型のバスが2台くらい並べる程度の空間があって、横断歩道と信号はその先だ。もしやこの大勢の人たちは、青になったら全員がダッシュするつもりなのだろうか。ただでさえ雨で滑るし、人数も人数だ。かなり危ないのだが——と思うまもなく、ダッシュがはじまった。
わたしのすぐ近くに若い男性がいた。奥さんらしき女性に「ベビーカーを運べ」と合図し、自分は小さなお子さんを腕に抱えてダッシュ。子供を抱いたその男性に関係があったかどうかはわからないが、ほぼ同じあたりで誰かが転んでいたようにも思う。
わたしは走らなかったが、走っていた人は、けっこういた。危険なことに巻きこまれなかっただけ、運がよかったかもしれない。
濡れたくない程度の理由で危険を冒すのは、割に合わない。どうせ帰宅までにはずぶ濡れになるのだからと考える気持ちの余裕、もしくは自分だけなら濡れてもいいが子供は濡らしたくないというのであれば入場料を払って新宿駅構内を歩いて移動する選択肢があっても、よいのではないだろうかと考えた。
わたしは家までびしょ濡れで帰ってきたが、新宿まで一緒でその後に別行動をとった連れは、夜の遅めの時間に、さほど濡れずに帰宅。運がよい人は、いるものだ。