去年は買うタイミングを逸して生栗を使わずに栗ご飯や栗を使う用事のすべてを半加工品でおこなったが、今年もそうだろうと思っていたところ、思いがけず上質の生栗を荻窪のタウンセブン地下で見つけた。
大きく見事な栗が30粒はいって1袋1200円。間に合わないとあきらめていたところに美しい栗があれば、価格の高さにたじろいでいる暇はない。来年まで逃すくらいなら、ええぃとばかりにさっそく買ってきたのがおとといで、今日の昼は栗おこわだった。
ところが、である。おそらく2年ぶりに急いで使った「栗くり坊主」(栗むき専用のはさみ)で、使い方のコツを忘れたのか、あるいは例年の栗より大きかったからなのか、たった8個をむいただけで、夕方から夜にかけて右手人差し指が痛いのである。普段いかに手を使わないか、文章を書くかフォトショップを操作する程度のキータッチ、あるいはスマホ程度しか指を使っていないかが、これでわかる。なんとも情けない。
ゆで栗は1時間くらい火にかけるが、栗おこわ用の栗は最初の10分くらいで必要個数を取り出して、簡単に熱が取れてから皮をむく。だから完全な生ではないはずなのだが、それでもこの要領の悪さ。
ちなみに栗くり坊主をしまっておいた場所から、1年に1回どころか買ってから2回くらいか使った記憶がないサクランボの種抜き器も出てきた。器具ばかりあっても使わない人間であることを思い知らされた。来年の初夏は、もう少しまじめにサクランボの種を抜いて、何かに役立てようかと思う。