杉並区がおもしろい(!?)チラシを配って話題になっているようなので、ホームページもちらっと見てみた。おそらくこのあたりの内容を文章にしたものと思われる (2017.10.31) → ちょっとヘンだぞふるさと納税
かいつまんで書くと、返礼品で人気がある市町村へのふるさと納税で寄付奪い合いが生じていることを説明、そして…
> 皆さんの暮らしを支えるために必要な税金が、ふるさと納税によって失われ続けているのです。
…という文章で結んでいる。
今回の話題になっているのは、ふるさと納税で住民税が流出しているからみんなで再考しようという主旨のチラシを配布しているというもの。J-cast ニュース 2017.12.10 杉並区の「ふるさと納税批判」にネット冷ややか 「努力しない自治体が悪い」「杉並のラーメンを出すとか…」
ふるさと納税担当者が、J-castニュースの担当者に対し…
> チラシは、2万5000部を作って、11月4、5日の「すぎなみフェスタ」に区が出展して来場者に配り、同じ時期から自治会などの回覧板にも入れてもらった
…と説明しているとのこと。
おそらく杉並区は、ここまで大きな話題になると思っていなかったふるさと納税への対策と判断が後手後手にまわったのではないだろうか。「静観するか、早めに話題に乗っておくかの判断ができずにいるうち税収が減って困ってきた」という切羽詰まった思いから、こうしたチラシ配布になったのだろうかと推測。
しかし、それを区民に強く表明するのもどうかと思う。制度がおかしいと言うべき対象は国であり、自分の住んでいる区をよろしくと言うべき対象は杉並区民である。区民がよそにふるさと納税するというのは区を困らせたいのか、区は困ってしまうんですと言わんばかりのチラシを見れば、区民の多くは、しらけてしまう可能性がけっこうある。
ふるさと納税が悪いという持論はちょっと引っこめて、丁重に「寄付募集中」としたほうが、印象ははるかによさそうだ。
もちろん、わたし自身は、加熱しすぎのふるさと納税にはちょっと疑問も感じるし、自分は利用したことがないが、世の中には何万円もあちこちのふるさと納税を利用しては、返礼品を楽しんでいる人がいることも事実である。流行の兆しに気づけず、最近まで対策を怠っていた杉並区は、もうひと工夫があってもよいのではないだろうか。