企業による意識調査の設問は、誰が作っているのか

 Facebookなどで知っている企業の情報を見ているときや、通販で利用しているサイトからのメール等で「アンケートにご協力を、抽選で○○のプレゼントが当たるかもしれません」とお知らせが表示されることがある。

 好感度が高いか、普段からほんとうに利用している通販サイトならば、画面くらいは開けて最初のほうの設問を見ることもあるのだが、最後まで到達せずにやめてしまうことも多い。理由は設問の奇妙さだ。

 ある化粧品やサプリ等の通販サイトでは、冒頭でいくつかの質問のあと…
○ 当サイトで利用している品目は何か(化粧品、健康食品、雑貨、その他などから選ばせる)
○ サプリは何を利用しているか(Aを利用している、Bを利用している、その他を利用、利用したことがないなどから選ばせる)
○ サプリはどれくらいの頻度で買うか(この中に、利用していないの選択肢がない)
○ サプリはどれくらいの金額を買うか(この中にも、利用していないの選択肢がない)
…つまり、本当に聞きたい内容はサプリなのだろうと利用者は思いつくのだが、最初に「利用していない」と選んだ人は、お役御免にしてもらえる選択肢がないので、画面を閉じるしかないことになる。
 のちほどその会社にメールをしたら、たしかに利用していない人も何かを選ばないと次に行けなくなっていたとわかった、との返事。これくらいのことも事前チェックしないで何千人、何万人に個別に宣伝を出すのかと思うと費用と時間の無駄遣いのような気がしてくる。

 別の会社。こちらも有名な食品企業である。どうも冷凍の簡単調理(温めるだけ)の麺類についてアンケートに協力してほしいらしい。

 この会社は、冒頭からすごかった。
○ あまり食べないけれど好きな麺は、以下のうちどれですか
(そこに長崎ちゃんぽんとか、長崎皿うどん、焼きそばなど、麺類の名前が6個程度出ている)

 あまり食べないけれど好きな麺、この設問はなんだろうか。長崎ちゃんぽんや和風の蕎麦を「しょっちゅう食べていてそれでも毎日食べたい」という人は、どれか選んでいいのかどうか、かなり気になるところだ。

 さらに、奇妙な設問はつづく。
○ 長崎ちゃんぽんを食べるとしたら、店を何で(何を基準に)決めますか。

 おっと、設問の最初のほうで、素直に「ほんとに聞きたいのは長崎ちゃんぽんのことなんだよ〜」と、ばらしているわけだ。ふむふむ。では選択肢を見てみよう。

…店が有名、口コミで話題になっている、まだ入店したことがない、何かで紹介された、などなど…ピンとこない選択肢が並んでいるのだが、どれも自分に合わない。そして最後に「その他」が用意されていない。

○ 長崎ちゃんぽんを、何で(どういう基準で)決めますか

…野菜が多いとか、カロリーが表示されているとか、また自分には関係なさそうな選択肢がたくさん並んでいる最後に、その他がなかった。

 けっきょく、冒頭の数問だけを見て、答えるのをやめてしまった。

 こういった企業は、アンケートの作成と、用意する景品と、アンケートをとるシステムを業者等に作ってもらう(あるいは設置してもらう)手数料がかかるわけで、そうまでしてこの「詰めが甘い」、「答えてもらいたい選択肢しか用意してない」内容で、いいのだろうか。もう少し、丁寧に広くすくい取って、得られた結果を細かく分析したらいいのではないかと、人ごとながら心配になってしまう。

 そして、わたしなどはシステムや設問がおかしいと思えば回答をしないが、世の中には思いつきで適当にクリックしてでも景品をせしめようとする人が山ほどいるであることを、忘れてはならない。

 カネを無意味に使うようなアンケートをとるよりも、もう少し別の方向でがんばってもらえたほうが、個人的にはありがたい。

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