先日から訳あってミッシェル・ポルナレフの曲を検索していた。Apple Musicにはいっているものであれば定額料金なので、タイトルを見て「これかな」と思うものがあれば聞いては「これも違った」と、わくわくとがっかりをくり返し——そして今日、ようやく見つけた。
30年以上前に、NHKのフランス語講座(おそらくテレビのほうだったかと思う)で、当時のフレンチポップスを流していたのだ。番組内ではそれをシャンソンと表現していたが、当時ですらシャンソンといえば違うジャンルを連想したのを覚えている。昭和中期くらいにバーなどで本格的な歌を披露していた方々の歌うジャンル、というイメージだった。いっぽう番組内で実際に流していたのは、ポップスだった。
そのうち数曲ほど覚えている曲があったが、誰の何という曲か記憶が曖昧なまま30年以上が経過してしまった。ミッシェル・ポルナレフだろうとあたりをつけて検索をして、ベストアルバムの類いをいくつか聞いてみたが、それらはなかった。
けっきょく今日になって2曲が判明したのだが、それまでの数日間、わたしの頭にどうしても浮かんで離れない思いが——ミッシェル・ポルナレフが、内田裕也に見えて仕方がないのである。どちらかしかご存知ない人であっても、お使いのブラウザで「ミッシェル・ポルナレフ 内田裕也 似ている」と打って画像で確認していただければ、ご理解いただけるのではないかと。激似…!?
さて、曲のほうだが、最初にひとつ見つかったのは、Alain Souchon (アラン・スーション)の曲 J’ai perdu tout ce que j’aimais である。
なぜこれが奇跡的に見つかったかというと、冒頭の歌詞 Sous mon pull-over, pas tranquille を覚えていた。そのまま打ったらGoogleで引っかかったというわけだ。インターネット時代さまさまである。
もう1曲は、ほんとうに苦労した。ミッシェル・ポルナレフであることはほぼ間違いないと思っていたのだが、Apple Musicにはタイトルが日本語になった曲としてしか検索できないようになっていた。タイトルもだいたい覚えていて歌詞の雰囲気もわかっていたのだが、いくら検索しても引っかからない。仕方ないので、日本語でミッシェル・ポルナレフに関する記事を検索していたところ、ある曲のタイトルがわかった。記憶にあったものとよく似ていた。そのタイトル(フランス語)ではApple Musicで検索できずにいたが、日本では「天使の遺言」というタイトルで売られていたことがわかり、それで検索しなおしたところ、Apple Musicで確認することができた。
インターネット時代というのは、昔のたいていのことは(根気さえあれば)検索できて、便利だと、しみじみ思う。