フランスの職人の手による型を使用して薪でガトー・ア・ラ・ブロッシュ(英語ではスピッド・メイド・ケーキとも呼ばれ、バウムクーヘンの原型のひとつとして考えられている)を焼いていらっしゃるという、鳥取県のトゥジュールさん。
コンピュータにお詳しいのか、あるいは優秀なウェブデザイナーさんに作っていただいているのか、なにやら公式サイトの画像や動画がとんでもなく美しくて、以前から遠巻きに、そっと見に行っていた。(途中で1回くらい大きな内容変更があったように思うが、現在も美しい)
商品は通販していそうになく、公式サイトにメールアドレスも見当たらない徹底ぶり。俗っぽい書き方をしてしまって恐縮だが「パンと菓子づくりに精を出しているので、通販しているかどうかの問い合わせをしてこないでオーラ」が、光っていたように感じてしまって、どうしよう、どうしようと、1年くらい、ただ見ていた。
ところが、である。トゥジュールさんのFacebookページには「メッセージを出す」の表示が消されずに残っていた。これは設定で消すこともできるはずだが、消さずにおいてもらえたのだ、やった、いまだと、おそるおそる連絡をとってみた。
どうやら1日1回くらいしかメッセージの読み書きをされないようで、最初は「どうしよう、お返事がもらえないのかも」と、どきどきしていたのだが、ほどなく、丁寧に説明してくださった。
だいたいのポイントは
○ 通販を積極的にはおこなっておらず、納品書の用意もないが、それでよければ
○ 商品はだいたい1600〜2000円くらいのものがあり
○ 発送の際に梱包の料金が300円必要で
○ 料金は代引きもしくは事前の銀行振りこみ
○ クロネコ便で東京まで900円
ということだった。
賞味期限が1週間以上あるようなら、時期お任せで、銀行振りこみで、という意図で再度メッセージを送ると「賞味期限は1週間ですが、いま1800円か2000円の在庫があるので、ご希望のほうをすぐ送れますよ」とのこと。「では2000円のほうでお願いします、振りこみします」と…話がはじまってから到着までが数日間。とんとん拍子に、商品がわが家に。
1年迷って、このスピード。なんとまぁ、か、感激。。。(^^;
というわけで、こちらが到着。商品は2000円のもの。スリムな商品箱の周囲に、たくさんの緩衝材(紙製)が詰められて、大きめの箱で届いた。梱包は完璧。
おぉ、なんと芸術的な凹凸。これだけのものが、無事に届いたというのが、やはりお店の梱包の工夫とクロネコの合わせ技か。
角度を変えて、2枚。
重さ 274g / 高さ20cm / 中心円 底部は3.5cm、上部は3cm / 幅はだいたい平均して7cmくらい
卵とバター、そして柑橘(オレンジ)のよい香りが、開封時から、あたりに漂っている。
薪で焼いているとのことで、てっきり「もっと水分が抜けてるのか?」と思ったが、とんでもなかった。周囲はさっくり、内側は適度な水分で、心地よい口当たり。周囲の「適度にテカッとした」薄手のフォンダンが、気持ちよい。
オーボンヴュータンのガトー・ピレネーと、周囲がカリッ、サクッとした雰囲気は近いものの、あちらは粉糖で化粧をし、こちらはうっすらテカテカの糖衣。
原材料は、日本語のラベルと、商品の上部に留められていたきれいなカードの裏に記載のフランス語で、内容が違った。でもお店の人が「オレンジを使っている」とおっしゃっていたので、日本語のほうにオレンジと香料を書き忘れたのだろうか。
フランス語で記載の原材料
○ バター、砂糖、小麦粉、生みたて卵、天然バニラ、オレンジ、転化糖
日本語の食品ラベル
○ 卵、砂糖、転化糖、バター、小麦粉、膨張剤、塩
あ、でも、塩はぜったい使っているので(適度な塩味がアクセント)、フランス語のほうも、ちょっと実際とは異なるかな。
最後に:
お店の方、突然の問い合わせに丁寧に応じてくださり、ありがとうございました。
参考リンク:
○ トゥジュール 公式サイト
○ バウムの書