数年前から、何回も何回も失敗して、それでも一時期は数ヶ月くらい粘ってみて「やっぱり美味しくない」と処分してきた小麦酵母。
この夏からふたたび数回の失敗を経て、10月29日ころから本腰を入れて実験中。パンは焼けるし、そこそこ美味なのだが、焼いて半日以上経過するとかすかな酸味が。トースターであぶってバターを塗ればごまかせる程度だが、それでも気になる。
だが、発酵力を強めていけば、もう少しで、宝物になるかもしれない。それまで手入れをつづけてみるつもり。
今回はオーソドックスに、水と小麦を1対1で混ぜていく方法を試している。
(どの本を見ても、だいたい書いていることはこんな感じ。多少はわたしの独自解釈も混じっている)
A 小麦と水を半々、ほんのひとつまみの塩を入れて、清潔な容器で混ぜ、寝かす
B 翌日か、遅くとも翌々日くらいには、その容器から一部(3分の1〜半分くらいまでの範囲)を取り出して「捨て」、新しい「小麦粉+水」を入れて混ぜる
(わたしは捨てられないのでそれも利用して別のパンを焼いているから、話がややこしくなっているし、気持ちを圧迫していく。その話はまた別の機会に)
C 上記のBをずっとつづけていくが、ときどき容器を入れ替えて清潔さを保ったり、2〜3回に1回は塩を入れる。
ただし、よほど忙しいとか、めんどくさい場合は、Bではなく、小麦粉を少し入れてかき混ぜるだけでも、やらないよりはいい。
これをずーっとつづけていくと、大量の小麦粉を使った場合には8日目くらいから、わたしのように100〜150gくらいの小麦粉(つまり水も入れて全体は300g前後)でやっている人間は2週間あたりから、それがパン種として使えるようになってくる…はず。
これは、ほかの酵母などで慣れている人が「あ、今日は元気がいい!」と状態を見極めたりしながらやっていくと話は簡単だが、小麦酵母が最初の体験などというのは、ぜったいにやめたほうがいいと思う。初めての方は、簡単なレーズンからはじめて、液種と小麦粉を混ぜていくほうが、かなり楽。ぜひそうしていただきたい。
参考にした本やネット上の情報はこの数年で数知れずなので、とくに書籍をおすすめするわけではないのだが、注意すべき点としては、どの情報源であっても、小規模ベーカリー向けの分量を紹介しているわけで、家庭でちまちまやっているものより発酵は進みやすいし、元気がなくなった場合でも大量の「小麦粉+水」を投入することで元気をとりもどすわけだが、素人の家庭ではそうはいかない。
というわけで、いまのところ「すごくうまい」小麦酵母のレベルには、まだ達していない。心配なときは市販酵母の粉末を少し混ぜて発酵を促進させている。
いっぽう、小麦酵母ばかり毎日手を入れて、週に1回くらいしか手入れをしないで放置しているレーズン酵母の液種は、それでも毎回ちゃんと美味しいパンになってくれる。レーズン酵母、ありがとう。あなたの能力は驚異的。
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12月14日、追記。ついに完成。詳しくは以下をご覧ください。
http://taberuhibi.sblo.jp/article/60773314.html