日本はアジアの国々からたくさん海産物を輸入している。エビも好んで消費するし、生食用や加工用のほか、すでに加工してある状態(フリーズドライや冷凍食品の中身)としても、たくさん食している。
だが、そんなエビが、悪質な労働環境により生産されてあるものだとしたら。買い手である企業、そしてその国々の消費者から、大きく声をあげていなければ、現地の自浄作用を期待したところで、ぜったいに改善しない。
共同通信の記事で、こんなものを見かけた。2014.06.11 エビ養殖めぐり奴隷労働、タイ沖 英紙告発
その記事内で、オリジナル記事が英国のガーディアン紙であると書いてあったので、読みに行ってみた。Revealed: Asian slave labour producing prawns for supermarkets in US, UK
記事によれば、かなりの数にのぼる男性らが意思に反して海で作業に従事させられ、賃金を受け取ることもなく、ひどい暴力や殺害の脅し(実際に殺されている人もいる模様)に屈して奴隷労働を強いられている。そうして得られたエビは多国籍企業を通じて世界的なスーパーマーケットチェーン(例としてウォルマート、カルフール、コストコ、テスコらの名前を挙げている)で扱われているとのこと。
何年も陸地にもどされていない人、覚醒剤を投与されている人、日常的に暴力をふるわれている人らがおり、彼らは一例としてビルマ(ミャンマー)やカンボジアからの移民であり(*1)だまされて海に連れ出されたという。
(*1 半日後、注:いったん移民と訳してしまったが、migrants であって immigrants ではないので、恒久的な「移民」ではなく季節労働などを含む「移住者」と訳したほうがよかった気がする)
記事内で名指しされた大手スーパーマーケットらは、この問題の指摘を受け、事態を把握したのち対処する旨の回答をしている。
…なんたることだろう。
この問題は、これからもできるだけ忘れないように、調べていく。