わたしは別に大阪の橋下市長についていちいちどうこう書くつもりも、そして、はじめればきりがないだろうから持続的に何かつっこみを入れる気力もまったくないのだが、これはたまたま目にはいった。
橋下氏もしくは何割かの政治家の方々、あるいは一般市民のみなさん。今後も上から目線のままで、自分たちは何も変わらなくて、いいのか…?
asahi.com 2014.06.15 橋下市長「外国人どんどん受け入れる」 政府方針を歓迎
橋下氏は外国人労働者について「文化や生活の違いはあるが、全部排除していれば日本、大阪はもたない」と指摘。「介護、医療の現場ですでに外国人の方々が働いてくれている」と述べたうえで、「女の人が全部自分で家事をやらないといけないのは日本だけ。外国人の力を借りながら、大阪で女性の家事労働の負担を下げたい」と訴えた。
家事はぜんぶ女の人がやると決まっているらしい。それを社会の内部でやりくりして雇用を生み出すのではなく(*1)、ぜんぶ押しつけられている女性たちの家事を外国人労働者に頼んで、浮いた時間に女性たちが社会に出る受け皿は、用意されるのだろうか。やはり「女性」ということで別枠を考えているのであれば、日本人の女性にやってもらいたい(と橋下氏もしくは何割かの政治家…以下略が考える)仕事は、とっくに飽和状態にあると、いえないだろうか。
(*1) たとえば男性にもっと家庭的とされる分野の職業についてもらい、女性には、男性が多くを占めている幅広い職場への可能性を提供するといった選択肢も当然あるべき姿。それなくして、ただ単に「女性のみなさん家事から解放しましたよ」だけを言ったら、どうなるのか。
外国人労働者に正当な対価と尊敬を払い、下働き以上の思いで受け入れるつもりがあるのなら、それと同時、もしくはとっくに手前の問題として、国内の女性の問題を、とっとと改善してもらいたい。
受け入れ後に、自分たちの意識改革が追いつかずにさまざまな摩擦が起きたとき、それを外国人側に問題があるような話にしないでもらいたいと、切に願う。