March 31, 2005

献血できない人が増加

ロンドンには3回くらい旅行に出かけたような。
http://news.goo.ne.jp/news/sankei/shakai/20050331/e20050331013.html
厚労省 変異型ヤコブ病、献血禁止 仏滞在者は先送り

簡単に書くと「1980年〜1996年のあいだ、たとえ1日でも英国滞在をした人は献血禁止」だ。これまでは長期滞在者だけだったと思う。

フランス滞在者より、イギリスのほうが、該当者は圧倒的に多いと思うので、フランスだけ遅らせても在庫としては意味がないように思うのだが(まずロンドンにはいる飛行機は多い。1日くらいロンドンで遊んでからほかのヨーロッパ各国に出かける人は、かなりいるはずだ)。

え、これって、わたしはもう献血できないってこと? が〜ん。しばらくやっていなかったけれど、そのうちまたやろうと思っていたのに。ああ、でも現地では牛肉を食べたっけ。ショックだけれど、仕方ない。

Posted by mikimaru at 07:14 PM | コメント (0)

自家製酵母

パンはできるだけ自家製の酵母で焼いている。冬で酵母の活動が遅い場合や、何か事情のある場合には、市販の複合酵母「パネトーネマザー」を補助として混ぜている。

今日、ふとしたきっかけで「もしかして mikimaru.net は、自家製酵母という単語では検索対象となっても、天然酵母という単語では人がたどり着けないだろうな」と気づいた。世の中でメジャーなのは「天然酵母」という言葉だと思う。納得ができていない単語を安易に使ってまでお客さんを伸ばそうとは思わないが、小さなことにこだわりすぎるのもよくないかと、ちょっと考えてしまう。人にとって「天然酵母」という単語はとても魅力的なのだから。

ドライイースト、生イースト、各種のイーストで言う「イースト」と、「酵母」は同じ言葉だ。日本ではカタカナと漢字で雰囲気を分けて使い分け、人によっては善か悪かのようにきっぱりとした考えを持っているらしい。だが違いは、自然界にある酵母をどう(何で)培養したかだ。培養するために投与する餌が天然由来であったら「酵母」というのが、実際のところ。

だが、培養しておいて「天然」を名乗るのは、納得がいかないこともある。けっきょく培養したものではないかと、わたしは思う。

たとえば天然ウナギと名乗っておいて、生け簀で天然の餌を与えつづけていたウナギの蒲焼きが(もしも)あったら、その言葉「天然」に納得できる人は、少ないだろう…。稚魚から育てたのではなく天然の環境で大きくなったものですよと言われても、やはり「とってすぐ食べるのでないなら、天然じゃないだろう」と思いたくなる、それと同じような感覚だ。

それともうひとつ、天然酵母と聞くと、圧倒的なシェアから「ホシノ」というメーカーにイメージが直結してしまうのも、一部の人が「天然酵母」という表現を避けている原因ではと思う(*1)。わたしはさまざまなフルーツやヨーグルトでパンの酵母を作ってきたが、同じような立場の人たちは「自家製酵母」とか「自然酵母」という表現を好む場合がある。何日もかけて瓶の中でぶくぶくさせた可愛い液体を、メーカー品と一緒にされてしまうのは哀しい――たとえそのメーカーがとても人気があって、好印象をもたれているとしても。

自家製酵母のほうがメーカー品の天然酵母より偉いとか美味しいとか言いたいのではなく、「天然」という魔法のような言葉を、人はもう少し丁寧に扱ったほうがよいのではと思う。「天然」への過信というか、無条件にありがたがるような姿勢がもしあるなら、ちょっと待ったと言いたい気分なのだ。

(*1)
メーカー品の天然酵母としては、ホシノのほかに「ako」や「白神こだま」がある。
それから、ちょっと変わり種としては、大阪府の楽健寺というお寺さんに分けてもらって自分で種継ぎをしながら育てていく「楽健寺酵母」というのもある。上述のメーカー品とは違い、これは粉末ではなく生のパン種で送られてきたものを自宅で材料を継ぎ足していく方法をとるようだ。

Posted by mikimaru at 06:57 PM | コメント (2)