April 14, 2005

家族の呼び名

お子さんがいるお宅では、夫婦で「パパ、ママ」「お父さん、お母さん」と呼び合うことが多いのだと思う。子供が目の前にいないときは、自然と切り替えられるものなのか、面倒だからそのままなのか……人やご家庭によってそれぞれとは思いつつ、いつも謎に思っていた。

わたしの親には孫はいない。したがって家族の誰もわたしの母を「おばあちゃん」とは呼ばない。もし孫がいたら、家族の誰かは母を「おばあちゃん」と呼ぶのだろうが、わたしは「お母さん」と呼ぶだろう。何世代もの同居家族なら混乱するかもしれないが、遠く離れているのだからそれで困る人はいない。

こんなことを考えていて、誰か大々的にアンケートでもとっていないかと検索をかけたら、上のほうに引っかかったのが読売新聞オンライン版の投書コーナー。
大手小町:パパとママ
――ここに参加していた人たちの例で推測すると、子供でも、年代や状況によってパパママと言ったり別の言葉を使ったりすることがあるようだ。子供なりに苦労があるのだな。ちなみにわたしは家でも外でも「お父さん、お母さん」を使っていたので(大人に対しては「父・母」)、そういう混乱はなかったと思う。

大人にしても、人前と家の中で使い分けをして、その場に子供がいるかいないかで使い分けをするのであれば、ほんとうにたいへんだと思うが、だいたいの場合は無意識にできているのかもしれない。

さて、話が少しもどるが:
ときおりお子さんのいる方の使う呼び名で混乱することがある。話す本人が気軽な会話であることを示そうとして、自分の夫を故意に「お父さん」と呼んだり、上の子供のことを「お姉ちゃん」「お兄ちゃん」と呼んだりすることがあるのだ。友達の友達のようにこれから親しくなる可能性のある人だけでなく、このパターンは営業さんに多かった。最近ではつきあいがないが、保険もそうだし、サービス業の営業女性は、話の合間に家族構成などを匂わせる発言が多かったと思う。これはおそらく相手を安心させる効果があると信じられていたのだろう。(だが世の中には、つっこみもしなければ相槌も打たないわたしのような無愛想人間もいるので、最近でもそういった営業さんが多いかどうかはわからないが)

余談だが、そんなふうに目の前で言われればなんとなくピンとくるものの、文字にして混乱する例もある。
以前に朝日新聞のオンライン版投書コーナーで「お姉ちゃんが学校の帰りに、こんな目に遭った」と書いた人がいた。わたしは数回読み直してようやく「お子さんが二人以上いる人で、上のお子さんのことを書いているのだろう」と思ったが、やはり一部の人からその点をつっこまれて、あなたのお姉さんがですかと、やや辛口なレスがついていた。気の毒といえば気の毒かもしれないが、日常使っている言葉を文字にするには、TPOの判断が重要だろう。

Posted by mikimaru at April 14, 2005 01:00 PM
コメント

 こだぬき 2匹のおやじとしては、こういう考えを今まで意識したことは全然なかったなぁ。わざわざ使い分けとか。呼び方も今は自然と振り分けができちゃってるし。では、独身時代はどうかというと無関心だったせいかあまり覚えてない(おい)。これはこれで困っていなかったと思う。ともあれ、こういう考えもあるということで一つ勉強になりました。
 ただ、子持ちになって、友人との会話がずいぶん変わったと実感。子持ちの友人との間は、子供の話ばかり。それ以外は仕事や趣味の話がメイン。こう考えると違いがあるのかもしれない。

 余談だけど、親になる前は親は子を育てるもんだと思ったけど、親になり子供に接してると子供から同じくらい勉強させてもらってたりします。まぁ、親がだらしないだけかもしれないけど(笑)。

Posted by: kodapapa at April 15, 2005 01:38 AM

kodapapaさん、どもどもです (^^) 。
わたしはこの件はずっと知りたく思っているんです。どこかのサイトで大々的なアンケートでもとらないものかと、ときどき思い出しています。それから、家の中で女性がどういう言葉を使うかを男性作家が文章にしたときの表現は、ほんとうに女性が使うものなのか、とか(←つまり、男性作家が主流だった時代に「女性の言葉遣い」ということで確立されてしまった言葉や表現もあるのではないかという推論)。立証できないものばかりで、こんなこと悩んでも仕方ないんですがねぇ 、性分です。

お子さんがいる方は、皆さんおっしゃいますね……。親も同時に勉強させてもらっている、と。だらしないなんてことはないですよ。きっとすばらしいパパさんです。

Posted by: mikimaru at April 15, 2005 07:31 AM

こちらを読んで、リンク先を読んで…子供の頃の事を思い出しました。

友達の家族の呼称、子供の頃何と呼んでいましたか…?
私、友達が皆、他人の母親を「○○ちゃんのおばちゃん」と呼ぶ事にずっと違和感を感じていました。
友達の母親に面と向かって「おばちゃん」と呼ぶならともかく、本人がいない所で名詞として使うなら「○○ちゃんのお母さん」が正しい呼称なんじゃないかと、子供心にずっと思っていた訳です。

当時の私は「○○ちゃんの」という冠詞がどうしても納得できなかった。これが「○○さん(苗字)ちのおばちゃん」ならともかく、「○○ちゃん(下の名前)のおばちゃん」だと親戚の伯母さんみたいじゃないか!…というのが、子供の頃に感じていた違和感でした。

「○○ちゃんのおばさん」という表現が、全国的なものかどうかはわかりませんが…
100歩譲って所属を表す「の」だと言うのは…やっぱり解釈としては苦しすぎます。使い分けができてないんじゃないかと思ってしまう。
大人になった今でもその言葉を使う人に出会うと、言いたい事はわかるものの違和感は拭いきれません。

Posted by: いぬ at April 15, 2005 09:04 AM

呼び分けなんて別に気にしなくても使えるんじゃないですかねぇ?
日本は、一つの呼び方にしても敬語もあるし砕けた言葉もあるし
とにかく使い分けが多い言語だと思いますし、
例えば、母親をとっても
対外−母親・母
対内ー母さん・ママ
などと、分けて呼ぶようになりますよねぇ。学校でそういうことも学ぶわけだし、
少なくともプライベートとプライベート外では意識せずとも簡単に呼び分けができるようにはなっていると思いますよ。
たんなる私見ですが。
いぬさん>
初めまして。僕はたぶん「○○ちゃんちのおばちゃん」と言ってました。
子供にとっては、
「お母さん」=絶対的に自分の母親
「おばちゃん」=自分の母親以外の女性
という意味の使い分けしか出来ていないと思うんですが、おばちゃんだと
範囲が広すぎるので、そこに関連付ける情報として「○○ちゃん(ち)」を含める事で特定させるくらいの感覚だと思いますけどねぇ。
また子供にとって「お母さん」という表現は若干面映い言葉なんじゃないかな?と(完全に私見ですが)
だから、本来ならば「お母さん」と表現しなければならないが、
そこをあえて「おばさん」と表現してしまうような一種の屈折もあるのかしら?
とかわけのわからない事を考えてしまいました。

Posted by: かっぱ at April 15, 2005 10:15 AM

今朝、プレビューのつもりで投稿してしまって、内心焦ってました…(^^;)

かっぱさん>
初めまして!
そうですよね、子供にとっての「お母さん」は唯一無二自分の母親の事で「おばちゃん」はそれ以外の成人女性(老年期を除く)全てを差す言葉なんでしょうね。
私、小学校時代 担任に「子供らしくない子」と言われてましたから、確かに変り種だったのかもしれません(^^;)
今では、子供が言う分には「混同してるなー」程度しか感じませんが、使っている大人と接すると「おいおい」と思ったりします。別に相手の粗探しをしている訳じゃないんですけど…ね f^-^;

Posted by: いぬ at April 16, 2005 03:02 AM

わたしは「○○ちゃんのお母さん」と呼んでいた気がします。「◇◇ちゃん"ち"のおばちゃん」は、あまり聞いたことはないけれど、たぶん納得できたでしょうが、「◇◇ちゃんのおばちゃん」だと、いぬさんと同じ印象をいただいていたでしょうね。

ところで、子供に対して「ぼく、どこから来たの?」の女の子版は、何だったんだろうと、また新たなことを考えてしまった(笑)。

Posted by: mikimaru at April 16, 2005 09:17 AM

 お褒めの言葉、どもです〜>mikimaruさん

 はじめまして>いぬさん
 個人的には、かっぱさん(なんか「さん」づけすると違和感あるなぁ(笑))と近い意見で、子供心ではあまり意識せず(^^;)。意識するようになったら、「叔母」「伯母」「おばちゃん(爆)」があって、却って面倒になりました(笑)。早い時期に意識してたのは、凄いですねぇ。

> 「ぼく、どこから来たの?」の女の子版

 あんま考えない自分としては「おねーちゃん、どっから来たの?」になっちゃうなぁ。いや、おねーちゃんか、妹か、一人っ子とか面倒なことを考えてません(笑)。単純に、子供って上に見られると結構うれしい感情がでることがあるんで。マセた子供だと「おねーちゃんじゃないよ」とか言いそうだけど、それはそれで会話が続くんで、困ったことに対して質問しやすくなるし。
 もっとも、この台詞を言う機会ありません。最近は30歳以上の男性が、子供に声をかけただけで犯罪と間違われるが当たり前で。このご時世だからしょうがないけど。せちがない世の中になったもんだ。

 あと、子供がいる家庭で呼び方をどうしてるのか気になる身近な対象が、じーさんばーさんかな。家庭によっては、ややこしくなってるんじゃないかと。おじーちゃんじゃ、どっちか分からないし、パパのパパとか、パパのおとーさんとか、パパのじーちゃんとか(これは語弊があるけど)。子供はおろか、親の方もややこしく、夫婦の両親が揃って生きてる家庭は大変かと。
 うちの場合は、最初から決め事作って、うちの方は「じーちゃん」「ばーちゃん」、かみさんの方は「じぃじ」「ばぁば」で呼び方を差別化して混乱を回避。まぁ、たまにみんな間違うもんだからツッコミあい(笑)。それはそれでいいのかなぁと。いちいち、身内で、○○の○○なんていってられないし(笑)。

 余談:なんか、ここでは kodapapaよりも たぬきの方がいいかなぁと今回変えてみました。元々はこっちの方が性にあうんで。ちなみに kodapapaは、こだぬきのパパからつけてたりします。問題あるならご指摘ください。元に戻しますんで。

Posted by: たぬき at April 17, 2005 01:38 AM

たぬきさん、ふたたびこんにちは!

あ、なるほど。「おねーちゃん」便利かもしれませんね。たしかに子供は少し年齢高めの設定で話しかけてあげると、喜ぶ場合があるかも。小学校高学年や中学校くらいで、子供相手のようにやたら気さくに話しかけてきたスーパーの店員さん、わたしは苦手でしたよ。

フランスなどに旅行すると、実年齢や既婚・未婚に関係なく、「マダム」って話しかけてくれます。落ちついた雰囲気に見える人を、敬う意味合いでそう呼ぶのかなと思いました。

両方の家のご両親を呼び分けるの、それは便利そうですね! わたしの場合は子供のころ父側の祖父母は他界で、母側の祖母だけが生きていましたが、それでも「地名」を付けて呼んでました(父方、母方、ともに隣町みたいなものだったのに、地名をつけてどうするんだという気もしますが)。

Posted by: mikimaru at April 17, 2005 11:12 AM