August 15, 2005

「八月がくるたびに」

昭和生まれで30〜40代くらいの方々ならば、わたしと同じバージョンの挿絵で「八月がくるたびに」をお読みになっていいる方もいらっしゃるかと思う。挿絵がとにかく怖くて、文章の意味もよく理解できなくて(空がピカッと光って何かが落ちてきて、それでこんな挿絵のような世界になるという話の流れが、子供の連想の限界を超えていたのだと思う)、とにかく昔すごいことがあったのだと、それだけが心に刻みこまれた。

いまあの本はどうなっているのだろうと、検索してみた。少なくとも同じタイトルの書籍を通販サイトの表紙で見る限りでは、挿絵が新しくなっているようだ。

戦争は体験していないが、八月がくるたびに、わたしはあの本を思い出す。

60年目の夏、日本は本当に平和への道を進んでいるのだろうか。――失われた多くの命に、心の中で手を合わせつつ。

Posted by mikimaru at 11:53 PM | コメント (0)