September 17, 2005

映画:テイキング・ライヴス

先日見た韓国映画の「箪笥」のことも書こうかと思ったのだが、やたらと短くなりそうなので(前半が長いの一言、もう少し書くならば前半はジェイソンやら貞子やらどこかで見たような雰囲気づくりに熱心……それで感想はほぼ終了)、今日はこちらの作品についてのみ。

テイキング・ライヴス - 公式サイト -
想像していたよりおもしろかった。ところどころにアンジェリーナ・ジョリーのお色気をまじえた安っぽい展開を予想していたのだが、その意味ではメリハリがあった。セクシーなシーンはゼロではないが、まずは登場シーンがケイゾクの柴田純(中谷美紀)のような変人ぶりで期待が持てる。有能ではあっても、どこかぎこちなさのある捜査官――。なかなかやってくれる、この映画。

二十年間に渡り、年格好の似た人間を次々と殺害してはその人生を生きてきた男。そしてそれに気づいたFBI捜査官。服を着替えるかのように人生を乗り換えていく男は、次はどこに向かうのか。

イーサン・ホーク、アンジェリーナ・ジョリー、キーファー・サザーランドといった有名どころをそろえ、脇にはジーナ・ローランズ(←冒頭でクレジットを見ていたにもかかわらず「あのグロリアが〜?」と、最後まで認めたくなかった)、さらに舞台がカナダということでフランス語が母国語の俳優も数名出ていた。だがネタバレになるので1行で済ませるが「こんなに贅沢な役者の使い方をする映画ってありなのか」。

やられたと思った点は三つある。ひとつはすでに書いた「役者の使い方」。二番目は中盤で、多少それに関係があるため気づくのが遅れたが「ああ、こういう映画だったのか」。そして三番目は、もうひっかかるような場所はないとすっかり油断していたところ、ラスト数分で「あ、やられた」。

だが最後の「やられた」は、気持ちがよかった。主人公の行動が理解できなかったのだ。やられたと思って初めて、納得がいった。

Posted by mikimaru at September 17, 2005 12:02 PM
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