August 16, 2005

CAS(電磁冷凍)

何ヶ月か前の「夢の扉」で、電磁冷凍について見たのだが、内容としてはかなりインパクトがあり、これは今後大々的に話題になると思っていた。だが、人様のブログなどを見ていると(放送直後を除いては)そうでもないし、流通やフード産業がこの言葉を振りかざして人目を引こうとする姿勢もとくになさそうだ。コストがかかるのか、あるいは何か「簡単には飛びつけない」事情でもあるのか。

まずは簡単だけれども放送の過去記事をhttp://www.tbs.co.jp/yumetobi/onair20050529.htmlどうぞ。

記憶に頼ってまとめてみると、CAS(セル・アライブ・システム)の利点は:
これまでの冷凍システムで急速冷凍をした場合、外側からの冷凍となるため、表面には冷凍焼けが起こり、温度差が生じていた。そして解凍時には内部から貴重な水分が流れ出て、けっして最前の状態で保存・復元されるとは限らなかった。だがCASは、たとえれば電子レンジにかけながら冷凍する(内側と外側とで温度差が起こらずに冷凍ができる)もので、食感が元の状態に限りなく近く解凍できるし、肉や魚からも旨み成分の汁が流れ出てしまうことがない。

実際にどこかの料亭(のような場所)で、厨房の責任者がCASで冷凍保存した食品を使っている事例が紹介されていた。

また、この方法で冷凍すると流通面でよいこともある。たとえば海産品、生鮮品などが「余っている日には電磁冷凍、足らないときにはそれを解凍して流通に」といったことが可能となるのだ。番組では、第一次産業が中心の島で、漁協の人たちに電磁冷凍の良さを認めてもらうため試食会を重ねていた。

もう少しこの話題が増えて情報が集まりやすくなると嬉しいので、自分から書いてみた。今回の記事はわたしの理解によるものなので、本格的に知りたい人はCASの特許を持っている株式会社アビーを見てみるとよいかもしれない。

Posted by mikimaru at August 16, 2005 11:31 PM
コメント