September 27, 2005

フジテレビになれない自民党

もう20年近く前だと思うのだが、三菱銀行で3億円強奪の事件があった。生放送で見たのか初回のNG大賞で見たのか忘れてしまったが、フジテレビの露木アナ(当時)は「報道の露木さ〜ん」と山中アナ(←記憶ではこの人だった)に呼ばれたとき、カメラがまわっていることに気づかずベストポジションに腰をおろしたまま、ドアップでげらげら笑っていた。

山中アナは引きつった顔でこうフォローした。
「現場では緊張をほぐそうとしている模様です……。もう一度、露木さ〜ん?」
露木アナは、大まじめな顔で強奪のニュースを読み上げた。

その件がきっかけで、フジテレビのNG大賞が始まったのだという話もどこかで聞いた。直後では顰蹙なことでも、多少の時間が経てば笑いになるというすばらしい開き直りだが、その狙いは実際に当たり、思い出しただけでも笑いが止まらない映像だった。

さて、自民党。

午後1時ころにテレビを見ていると「自民党本部で杉村議員が会見」とお知らせがあった。そして2時過ぎ、実際に杉村氏の顔が画面に出た。なかば予想していたが、かなり引きつった表情と声色。ごくたまに本人の地が出るときは表情が変わって言葉のスピードが上がるのだが、残りはほんとうに「針のむしろ」を絵に描いたような会見だ。

自民党も本人も、こうなること(当選)を本気では予想していなかったのだろうから、何とか状況を落ちつかせることばかり考えてしまうのも、わからないでもない。だが、せっかくおもしろいキャラクタが登場したのだから、もう少し「うまく」使えばいいのにと思う。自民党にもお笑い系のアドバイザーを用意したらいかがだろう。首相は地でお笑いキャラクタだが、地ではなくて計算・洗練されたユーモアセンスのようなものが、あったらよいのではと思う。

おっと、これを書いているあいだに会見終了となったが、最後の数分は笑い声ももれるものとなった。自民に何も期待していないし投票もしたことがないわたしは完全にお気楽なのだが、「杉村くんお笑い路線を突っ走ってほしい」。

Posted by mikimaru at September 27, 2005 03:01 PM
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