October 13, 2005

映画:スーパーサイズミー

噂には聞いていたが迫力満点。監督自ら30日間の3食すべてをマクドナルドで済ませる(水ですらマクドナルドで売られているブランドのみを買う)のだ。実験前に複数の医師に診てもらったメディカルチェックでは、普段から野菜も摂っていて血液や漢族にも問題がなく、体型も普通だった健康体。それがほどなく変調をきたし、半月すぎるころには医師ら協力者からもストップがかかるのだが、それでもどうにか30日が終わる。

スーパーサイズミー - goo映画の特集記事

自らに課したルールが厳しい。「スーパーサイズにしますか?」と聞かれたら断らない、店のメニューはすべて食べる、食事のすべてをマクドナルドに売られているもので済ませる――このため医師から薬を勧められても「マクドナルドに薬が売られていたらなぁ」とつぶやくのだが、見ているほうがはらはらしてしまった。

フィクションではないので内容を書いてしまうが、ご了承を。

途中で何度か、見ているのがつらくなった。
◇ 増えていく体重(実験終了後には約11キロ増)。
◇ 健康体だったはずが、半月経過の段階で血液検査はほぼすべてが異常値を示し、もはや立派な病人とのお墨付きを得る。
◇ 三日目で食べ過ぎのあまり吐いた同じ人間が、実験中盤以降は中毒症状(食べないと具合が悪い)を示した。
◇ そして、アメリカに限らずマクドナルドなどファーストフードチェーンのある国々の子供たちが、こうした食生活に浸りきっている現状。

食べたいものは我慢せず、好きなときに好きなものを食べて、そのかわり室内運動器具やダイエットフードなどに莫大なお金をかける――これはどう考えても間違っているし、人々が餓死している国があるいっぽうで、なんと恥ずかしいことだろうと思う。だがアメリカほどではないにせよ、日本も似たようなものだ。

月並みな締めくくりで申し訳ないが、平均すると月に2回くらいケンタかマクドナルドを買っていたが、少し減らさなければいけないような気がしている。自分の健康のためというのもあるが、儲けさせて調子に乗られるのは何だかしゃくに障るのだ (--; 。アマゾンの緑を切り開いて広大な牛肉農場を作っているような業界なのだから(――この話題は今回の映画に出てきたわけではなく、少なくともマクドナルドがこうしていることは広く知られた事実)、もっと謙虚になっていただきたい。

さて、この映画で特筆すべきは同居の恋人(ベジタリアン)だ。実験終了とともに開始できるよう、「解毒プログラム」と称して栄養価が高く解毒作用のある有機野菜を食べさせる段取りを組んだ。前向きな考え方ができる人だと思う。わたしなら実験の相談を受けた段階で大反対してそれっきりだろう。

Posted by mikimaru at 01:12 AM | コメント (0)