November 10, 2005

ブリティッシュ・"ホラー" (?)

レンタル屋が200円の日にたくさん借りた。そのうちの1枚がこれ。
TSUTAYA DISCASの説明文 - 0:34 レイジ34フン

これ……。最初から最後までわけがわからなかった。いったい何なのだろう。劇場公開されたのだろうか。怖い映画にするならチープな「見せすぎ」が気になると最初は思ったが、少しすると「見せすぎ」どころの話ではなく、学生の卒業制作でももっとよい出来だと思えるストーリー上の破綻と不均衡にめまいをおぼえる。

ブリティッシュな映画は割と好きで、先日の「ショーン・オブ・ザ・デッド」や、以前に見た「28日後」もよい作品だった。ブリティッシュなホラーのふれこみで舞台が観光客でも知っているロンドンの駅(チャリングクロス)であれば、ついつい期待をしてしまったというわけだ。

頭の中が「?」だらけで見ているうち気づけばラストに来ていたのだから、ある意味で強引で力強い映画なのだろう(←かなりお世辞かも)。怖くはなくて中盤が異様に気持ち悪い部類。ストーリーは、あってないようなもの。多感な年頃のお子さんがいるご家庭は、お子さんの不在時に見ましょう。

頭の中が「?」マーク、というのは――
たとえば深夜の駅に閉じこめられた主人公が「明かりがぜんぶついた駅」を歩きまわる。シャッターやら鍵やらを厳重にしたら、内部は最低限の明るさにするだろう。どこの国でも省エネだ、省エネ。駅が閉まった直後のシーンだから仕方ないのかと思えば大間違い、ずーっとこのまんまだ。怖さを演出したいなら、実際の駅以上に暗くするのが普通だと思えるのだが。(場面が明るくても怖い心理サスペンスはあり得るが、普通は薄暗く設定するものだろう)

また、猟奇殺人者が「このペースで毎晩殺人していたらロンドンの人口が減る」というくらいすごい活躍ぶりなのだが、この日だけ殺しまくる特別な理由があるのか、この日に関係なく毎晩こうなのか、まったく話が見えない。だいたい、ロンドンの駅の地下に、あんなものもこんなものもないし…。そもそも「あんたどこの誰」。

最初から最後まで「この映画の存在自体を許せるとしたら夢オチしかないのだが」と思いつつ、見終わってからも意味がわからない。話に含みを持たせて、ダークでゾンビっぽい寓話に仕上げたかったようにも思えない。

こういう映画を見終わると、いつも思う。
「よくこんな企画が通ったなぁ」

けなしておいてナンだが、ある意味でおすすめ。

Posted by mikimaru at 03:12 PM | コメント (0)