November 29, 2004

映画:21グラム

アメリカ映画の21グラム(原題:21 grams)をDVDで見た。21グラムとは、人が死んだときに失われる重さだという。命の重さ、魂の重さ。数字で表せばただの21グラム、だがそこにはあまりに重い現実がある。

幸せな家族と、余命1ヶ月と言われた男とその妻、過去に何度か罪を犯し現在はやや狂信的といえる信仰におぼれる男とその家族の三つの映像が、時間軸をばらばらにして描かれていく。ラストシーンを小出しにしつつ最初から描く映画は珍しくないが、ばらばらの時間軸は、映画の最後にようやく重なり合った。最初のうちは「見づらい」と思った。だが最後になってみると、あれでよかったような気がする。そのまま素直な時間の流れで描くには、平坦なシーンを含めてとても長い映画にしないと、流れが急すぎるように感じられたかもしれない。冗長となるか、荒削りとなるか、そのどちらかだったように思う。

一瞬の事件で家族を奪われた女性、その女性が心臓の提供を決めて救われた男、女性の家族を奪った男。3人が出会い、そして終わりを迎える。

Posted by mikimaru at November 29, 2004 11:42 AM
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