December 09, 2004

映画:ロストメモリーズ

数日前にビデオで見た韓国映画。出演者などはこちらへ。
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD4545/

伊藤博文暗殺が未遂に終わったシーンからはじまり、かなり奇抜な「その後の日本史」が見出し形式で語られるオープニング。アメリカと組んだ第二次世界大戦に勝利し、原爆はベルリンに投下され、1988年には名古屋オリンピックがあり、(朝鮮半島や満州はずっと前から日本だったため)2002年ワールドカップの単独開催……などなど、たくさんあって覚えきれなかった。

韓国映画ではあるが、ここまで自国をバカにして大丈夫なのだろうかと、前半は思った。日本人側の出演者も多く、かなり嫌われ者に描かれているとはいっても、台詞の大半は日本語だし、韓国の観客はこれではおもしろくもないだろう。公開時には反発も多かったのではと、大きなお世話だが考えていた。

ところが途中から、この映画はわたしにとって「フロム・ダスク・ティル・ドーン(注)」になってしまった。いきなりぶっとぶのだ。話が飛ぶというより、異質なものへ向かってまっしぐら。そして展開がチープであるのに話が長い。各シーンに余韻を持たせようという意図なのかもしれないが、全体的にはくどい。コンパクトにまとめれば、もう少し見やすかったと思う。

(注: ジョージ・クルーニーとクエンティン・タランティーノの悪い兄弟が、善良な家族のワゴン車に乗り込み、メキシコまで迷惑かけ放題の犯罪映画なんだろうと思って見ていた……。ご覧になった方は、その後の展開はご存知の通りだ)

ちょっときついかもしれないが、テレビ局の改編期に放映されるスペシャルドラマのほうがまだ見応えがある。また、少なくともわたしが見たビデオ版では、韓国語だけが字幕が出るものの、字幕が出ない部分の日本語がよく聞こえない。(DVD版や、吹き替え版というのがあるのかもしれないが、わたしが見たバージョンでは、意味がすんなり頭にはいるとは言い難かった)

ずっと日本として併合されたままの設定なのだから、もうちょっとネイティブなみの日本語でないと、その段階で映画としてはアウトだと思う。日本からたずねてきた人間に親切心から日本語を話してあげる韓国人という設定であるなら仕方ないが、その世界では全員が日本語ネイティブでなければおかしいわけだ。一部の俳優さんの分だけでも、さりげないアフレコなどで対応できなかったのだろうか。

Posted by mikimaru at December 9, 2004 06:51 PM
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