November 03, 2004

スローフード、スローライフ

楽天ブックスで、こんな本を買ってみた。
三瓶明雄の知恵Dash村からワシが伝えたかったこと
まだ見出しのほか何ページか読んだくらいだが、日本テレビのDASH村はよく見ているし、三瓶さんのお人柄やご近所の方々など、おそらく何十年も前にあの地に入植された村の方々の生活の知恵と結びつきは、とても印象的だ。

この本は、2年かけて三瓶さんを取材した東京新聞の記者と三瓶さんの共著ということになっている。東京新聞にコラムを載せるため地道に取材した内容がベースにあり、本にまとめるにあたり再編成のためさらに取材を重ねたようだ。

わたしはこの1〜2年、以前の自分なら「まさか」と思うようなものの手作りにはまってしまっている。以前は天ぷらやフライですら「揚げ物をすると危ないし台所が汚れるから買ってくる」という状況だった。いまではきちんと揚げ油を買い置きして、何度も漉して使っては、数回目に廃油で石鹸を作って食器洗いをするという変化。(注:油と水と薬剤を入れて振るだけの石鹸の素が売られているのだ)
パンづくりにしてもホームベーカリーを買ったのが今年の正月だ。いまでは果物やヨーグルトから酵母を取りだして自家製酵母や手ごねにも挑戦している。

年代や性別にかかわらず「手作りに時間と手間をかけるなんてばからしい、買ってきてしまったほうがよっぽどよい」とおっしゃる方がいると聞く。ばからしいとまでは思わなくても自分にはできないと突き放した目で見る人もいらっしゃるだろう。だが、そこから得られる喜びは、はかりしれない。

園芸で土を触ることで癒し効果があるとはよく言われるが、食べ物をいちいち丁寧に作る、ガラス瓶の中の発酵を観察し酵母の変化を見まもる、小麦粉を自分の好きな配合でこねる――そんなことにも癒し効果はじゅうぶんにあると思う。関心のない方々に強く勧めることはもちろんしないが、食べ物を作るという意味以上の何かを吸収していると、実感できる日々だ。

Posted by mikimaru at November 3, 2004 10:47 PM
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