「役者は大御所が揃っているのになんだこれ」の一言。ショーン・コネリー、オードリー・ヘップバーンがロビンとマリアンなので、森の泥棒たちを明るく描くコメディ映画かと勘違いしてしまった。話がロビン・フッドではシリアスになりようもないし、というのがその理由だ――だがこれ、コメディでもシリアスな話でもない、何ともアンバランスでノレない映画だった。
冒頭でリチャード・ハリス(獅子心王)がバカっぽくわがままな王で出てきて、二十年来の知人であるロビンを死刑にするだのしないだのと言いながら亡くなり、代はその弟(こちらもバカ王)へ移ることに。ロビンは森へ帰ることにする。
田舎ではかつての恋人マリアンが修道院長をしていることを知るが、訪れてみると彼女は王の方針に従わなかったため代官に逮捕される寸前だった。マリアンを奪って森へ隠れるロビンとその仲間。翌日になって修道院に行ってみると、彼女の身代わりに修道女たちが(ひとりを除いて)根こそぎ逮捕されていた。そこでロビンたちは代官のところへ向かう。。。
ロビンたちには、王に反対する農民たちなど仲間がどんどんと集まってくる。そしていつしか、森にさえいれば何百人の兵がやってこようと無敵と思える存在になる。だが、あるときロビンは森を出ようとするのだった――。
バカ王ぶりが多少は描かれていたとはいえ圧政や農民の不満は描かれず、それなのに立ち向かってくる者や邪魔する者を主人公らがさくさく殺したり、農民の子供たちに戦い方(殺人術)を教えるといったシーンは描かれている。こうなると正義や身を守るといった大義名分もない。ときどき、現代のゲリラや一部の国でのことが、頭をよぎりもした。
そして、ラストに近づいたころのマリアンの言動は、二十年とはいえ修道院で心清らかに暮らした人とは思えない自己チューぶりだ――とまで考えるのは大げさだろうか。
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