子供のころ高階良子の漫画が好きだった。「タランチュラのくちづけ」と「はるかなるレムリアより」が、とくに思い出深い。
こういう古いものは、なかなかもう手にはいらないだろうな。人気コミックはごくたまに装丁が新しくなって限定販売されたりするが(青池保子のエロイカシリーズと和田慎二のスケバン刑事はそれで集め直した)、1999年ころに高階良子の傑作選も出ていたらしい。しまった、当時買っておけばよかった(苦笑)。しかも上記の2作品が一緒になって1冊だったようだ。
それから、先日の筒井康隆の話でも書いたが、出てくる表現や用語が現代では差別的ととられた場合、編集者さんが苦労をすることも考えられるし、判断によっては書き換えの危険性も出てきてしまうだろう。まったく同じテイストで次の世代に引き継がれるとは限らない。まして高階良子は江戸川乱歩作品を原作にしたものや、奇形の人々が出てくる作品も多く、これはなかなか判断に困る状況も増えてくるのかなぁ、と。。。
(注:以前に曽祢まさこさんの体験として「こびと」の書き換え云々でもめたというのを、公式サイト上で読んだ記憶がある)
横溝正史の「獄門島」では、映画版を見た記憶によると、事件解決のヒントとなる台詞が「きちがい」という音(文字ではなく発音された状態で重要)だったと思うが、再放送はできても新しく作るのは、どうなんだろう……などと、わたしが心配することではないが、やはり考えてしまう。再放送すらもできない時代が来るよりは、まだよいか。
Posted by mikimaru at July 6, 2006 09:52 PM日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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