CNET Japanの記事
グーグルツールバー、新機能が非難の的に
や、最近ときおり耳にする「Google八分」について思うのだが、何事においても寡占状態はよくないと思いつつ、わたしも含めてインターネットユーザのGoogle依存度はきわめて高い。強力な対抗馬が複数なければならないと感じている。
ブログがアクセスアップやビジネスのツールとしてもてはやされるのも、わたしがmikimaru.netリンク集を手作業の積み重ねでのんびり整理していられるのも、Googleのような大手の検索エンジンの存在を前提としているが故のことだ。見出しと語句による説明だけで何千のリンクを作ったところで、ロボット型の大手検索エンジンの存在がなかったら、人に見てもらえる確率はぐっと下がる。貴重であって必要不可欠なこの存在が、もし偏ったり暴走したらどうなるのだろうかと、つねに思う。
(蛇足だが、別に現在のGoogleが偏っている、暴走していると断じているのではなく、将来の危惧として書いている)
以前は複数やってきたロボット型エンジンも、いまはほとんどをGooglebotとInktomi(Yahoo!系)が占めている。以前ならば国内サイトに関してはgoo.ne.jpがどちらにも属さない独自の検索結果を出していたが、いまはそのgooもGoogleと提携している。Infoseek、AttayoなどもGoogle系。InktomiはYahoo! JapanとFresheyeが使っている。
情報を扱う大手には、中立性を求めたいところだ。上記のCNETの記事は、IEのバーにGoogleの新機能をインストールすると、Googleとは無関係なサイトであっても、内部の単語にGoogleのプラグインが反応して、リンクタグを付けてしまうのだとか(←これは本日現在は米Googleにおいてのことと推測)。サイト運営の本人が意図しないリンク先を紹介されるのでは、作っている側はたまらないし、利用している側にも混乱が生じるだろう。
「Google八分」については、Googleが好ましくないと判断されたコンテンツが検索対象にならないといった事例がいくつかあるようだ。ずっと以前に話題になった「悪徳商法?マニアックス」というサイトが、まだ検索からはずされていることを昨日知った。
原則としてネット上の記事については、目にした個々人(情報の受け手側)が判断するべきであると思う。もちろんそれにも限度はある。たとえば、諸問題――どちら・誰が正しい、問題ある画像や記事を載せているかどうか、名誉を毀損しているかどうか、といったことは、
1 運営者の良識でまず判断され、
2 (その次が、コンテンツのおいてあるサーバの管理者からの助言または削除勧告というステップがあるかもしれないが、あるいはそれを飛ばして)
3 法務省だ裁判所だといった公的な機関がサーバ管理者に削除依頼を出すこともあるのではと思う。
だが、そうなる手前に、民間企業である大手検索エンジンの判断で「見せない」という強力な判断が下されてしまうことがあれば、それはやりすぎと言えるのではないだろうか。大多数の人にとってそれは手も足も出せない状態であり、問題が生じているかどうかすら話題にのぼりにくくなるわけだから。
ライブドアによるニッポン放送の株取得問題を、フジテレビのニュースで取りあげていないという噂を耳にした(少なくとも数日前の段階ではそう聞いた)。前会長が証人喚問された国会中継をNHKが生放送しなかったことも広く知られている。だがほかに放送局があるから人は事情をつかむことができる。
テレビ局と同様、検索エンジンもたくさんあってほしいと思う。
最後に余談だが、まったく関連性のないふたつのサイト上で、よく使う検索エンジンについてのアンケート結果や逆アクセス統計が掲載されており、Yahoo! Japan利用者がGoogle.co.jpの倍くらいあったようだ。日本語環境ではYahoo!利用者がとくに多いのだろうか。個人的にはGoogleの圧勝であるかのように感じていたので、少々驚いた。
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