2004年のアメリカ映画。(日本語の公式サイトは一部にネタバレ注意があったので、リンクをしないでおく)
異様な部屋の両端に足かせをつけられている男がふたり。真ん中には死体。事情がわからない男ふたりはその位置にいるままに会話をし、状況をつかもうとする。ふたりのポケットにはそれぞれ自分の名が記されたカセットテープがはいっていた。再生するためのプレーヤーは部屋の真ん中の死体が握っている。まずはどうにかそれを手に入れなければならない――。
SAWは、のこぎり。チェーンソーとかいうときの「ソー」だ。希望を与えてくれるかに見せかけて、実は残酷な選択肢としてのみ存在する物体。
何を書いてもネタバレになりそうなので、ストーリーはこれ以上書けないが、正直なところ、予想外のラストだった。へえ、そういう風に終わるのか、と。人によってはかなり「やられた!」と思うだろう。
残虐シーンはさほど多くないが、バッチくて正視できない場面があった。なぜアメリカ映画のバッチいシーンはほんとっぽくバッチいのだろう。いつも、ほんとうに不快になる (--; 。
いつもこれを思うのだが、なかなか結論がでない。なぜアメリカ映画のバッチいシーンが許せないのか。たとえアジア映画で牛糞まみれになるシーンを見たとしても「洗えばなんとかなる」という気分で見ていられるような気がしてならない――。もしや(これはいま思いつきで書いているのだが)アメリカ映画で不潔なものや不衛生なものを描くとき、それが「人をおとしめるための小道具」として扱われることが多いからではと思ったりもする。こんなものに触れなければならないのだと登場人物たちをおとしめる状況、人間性をおとしめるための小道具として出てくる「作られた、過剰なまでの不衛生さ」が許せないのか。
またしばらく考えてみることになるだろう。
Posted by mikimaru at April 11, 2005 07:13 PM日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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