かなり前だが、金曜日の夜に「夜叉」が放送されていたころ、STINGのテーマ曲 Desert Rose が聞こえてくるだけで、肩と背中がぶるぶる震えたほどはまっていた。
久々に、ツタヤDISCASでDVDを借り、見てみた。
かつてはまっていたものが、あとから見ると色あせているのはよくあることだが、そんな失望感を味わうこともなく、話といい役者といい、映像、音楽、どれもがほんとうにすばらしい。記憶にあるよりも、伊藤英明は台詞がうまかった。当時「伊藤英明さえ、もうちょっと台詞がはっきりしていたら、100点なのに」と思ったのだが、1枚目を見た感じでは、別にさほどヘタではなかった。悪く記憶していたとは、何とも失礼な。
脚本は佐藤嗣麻子。監督も、わたしの記憶がたしかなら最初の数話と最後のほうは同氏だ。毎回STINGの音楽とともに流れるオープニングの映像と、最終回の静(せい)と凜(りん)の戦いは、美学と呼ぶにふさわしい。
佐藤嗣麻子の映像そのものには下品さや安っぽさはないのだが、当時はまだ二枚目だった阿部寛のケン黒崎や、伊藤英明が演じた静と凜など、背の高い美男子が揃っているということ、そして漫画が原作ということも手伝ってか、「やおい」な香りもさらっと味わえる。
1話と2話の冒頭で流れたデザート・ローズで2回とも体が震えた。――書けば書くほど、ただのボキャ貧ミーハーになってしまうので、今日はこのあたりで。
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「夜叉 YASHA」
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