June 12, 2007

BCG接種と、キズの話

昨日だったか、結核とツベルクリンとBCGの話になり「昔はすごかったよなぁ、あんな剣山みたいな傷を子供の腕につけちゃっていたんだから」とか「いまならあんな傷をつける医者がいたら訴えられちゃうよ」とか、適当なことをしゃべっていたのだが。。。

いまWikipediaのBCG欄を見ていたら
http://ja.wikipedia.org/wiki/BCG
いまでも生後6ヶ月未満で接種が行われているようだ。

傷とか…ついちゃうよね、やっぱり? 最近のはつかないの? あるいは、そういうこと(傷)は、さして問題にならないのかな。

キズで、思い出したことがある。

わたしがとてつもなく幼いころ(おそらく就学以前)、近所にヤブ医者と呼んで差し支えなさそうな逸話をもつ人物がいた。

わたしの同級生だけで5人くらいだから、ほかに町内に何人いたかはわからないが、太腿に直径3センチくらいの丸いくぼみができている子供たちがいて、その多くは女児だった。そのヤブ医師の注射を受けた子供たちだ。少なくとも周囲の大人たちはそう言っていたし、同級生たち(女児ら当事者)も否定はしなかったから、事実だったのだろう。だがその医師は、親たちの苦情や抗議でいなくなったのではなく、体調不良やノイローゼのような状態で土地を去ったのだと聞いている。

現代だったら、都会だったら、とてつもないことになっていたはずだ。わたしは2年前に手首の皮膚を採取するときにも傷が残りますと説明を受けてサインをさせられたし(この年で手首に傷が数ミリあろうとかまうことはない ^^;)、最近では内視鏡検査も胃カメラも、みんなサインさせられている。病院側も事前説明には余念がない。だが数十年前の北関東、しかも山ぎわのド田舎では、話は違っただろう。

しかし、その同級生たちの名前も覚えているくらいなのに、何の治療目的で注射をしたらあんな傷が残るのか(そもそも、なにゆえ太腿に注射を?)、それについてはまったく覚えていない。おそらく子供の頭にははいってこない難しい単語でも並んでいたのだろう。

大人になってから増えていく傷と、物心ついたときからあった傷では、意味合いが違うように思えてならない。本人たち(子供たち)は、さして気にならないかもしれないが、大人としては、できるだけ傷のない期間を長く過ごしてほしいと思う。代替策があるのなら、傷が残らない方法を探したい。

公衆衛生学の問題集で「結核は飛沫感染する、○か×か」、「ツベルクリンは結核予防、○か×か」があったのがきっかけで、こんなことを考えてみた。

Posted by mikimaru at 10:13 PM | コメント (0)