October 23, 2007

最近読んだ文庫本

このところ、文庫本づいている。

ニッポニアニッポン - by 阿部和重。佐渡に渡ってトキ保護センターへの侵入とトキ誘拐(または殺害)を綿密に計画する少年の物語。

笑わせようとしているのかどうかはわからないが、最初の数ページでかなり笑える場所があり(←少年は大まじめに計画しているが、どこかしら滑稽)、つかみがよい。一気に読んだ。

殺人鬼 / 殺人鬼2 - 綾辻行人によるスプラッター小説。

1作目はそのまんま「13日の金曜日」の雰囲気だが、2作目は「ジェイソン、ニューヨークへ行く」かと思いきや、わたしにとっては何となくクーンツのストレンジャーズを連想させるものだった。

日本人である綾辻行人にタブーはなかったと思いしらせてくれるのは2作目の冒頭。クーンツなら幼児に殺人鬼の魔の手は伸びないが。。。

また、1作目は「最後に意外なことがわかる」というふれこみのようだったが、後半になって少しずつ意味がわかってきた。これは大昔、十年以上前だったと思うが綾辻作品(館のシリーズのどれか)を読んだとき「ああ、こういう引っかけってあるんだ」と学ばせていただいた成果だと思う。作品名も覚えていないくらいだが引っかけだけは覚えていたし、その後もその方法は推理小説を読む上でかなり役に立った。

今回は、その成果ありということで、にんまりとさせていただいた。

Posted by mikimaru at 11:03 PM | コメント (0)