December 03, 2007

賞味期限切れ食品の昔話と現在

15年以上前だったことだけは覚えているが、もっと時代がおおらかだったころの話。

賞味期限切れのフルーツゼリー(常温保存)がカゴにてんこ盛りになって、特売されていた。店は「なぜ安いのか客のほうでも気づくだろう」というつもりだったのだろうが、少なくともわたしにはその思いはつたわらず、会社の同僚たちにと大喜びで10個くらい買って帰社した。

あとから気づいて同僚たちに話すと、数名は「わたしたちは気にしない、食べるよ」と言ってくれて、残る人たちは「別に食べたくないけど誰それさんが食べようっていうから」という表情を浮かべつつ、食べてくれた。正直なところ、自分の不注意がかなり恥ずかしかった。

だがいま「期限は切れていますが特売で」と、でかでかと明記して売ったら、どうなるのだろう? 法的にどうなのか、あるいは消費者たちはどう思うのか。

厚生労働省内のこのページによると(画面のかなり下のほう)
http://www.mhlw.go.jp/qa/syokuhin/kakou2/index.html
消費期限と違って賞味期限なら、直ちに食品衛生上問題が生じるという解釈ではないようだ。

Q27  表示された期限を過ぎた食品を販売してもよいのですか。(食衛法)
 食品等の販売が禁止されるのは、当該食品等が食品衛生法上の問題がある場合、具体的には食品衛生法第4条、第6条、第7条、第11条等に違反している場合ですので、仮に表示された期限を過ぎたとしても、当該食品が衛生上の危害を及ぼすおそれのないものであればこれを販売することが食品衛生法により一律に禁止されているとはいえません。
 しかしながら食品衛生を確保するためには、消費期限及び賞味期限のそれぞれの趣旨を踏まえた取扱いが必要です。
 まず、消費期限については、この期限を過ぎた食品については飲食に供することを避けるべき性格のものであり、これを販売することは厳に慎むべきものです。
 また、賞味期限については、期限を過ぎたからといって直ちに食品衛生上問題が生じるものではありませんが、期限内に消費されるよう販売することが望まれます。

さて、賞味期限切れと明記の上で、売られていたら……?
一昔前なら、わたしは「ああ正直でいいな、お得だからちょっと買いますか」と思ったかもしれない。
だがいまだと、ものにもよるが「売れ残らない程度に計画的に製造販売しなさいよ」と、冷たく通過するかもしれない。買っておいて自分で古くしてしまった食品なら食べてしまうことが多いのに、なんたる差だろう。

皆さんはいかがだろうか?

Posted by mikimaru at 10:58 PM | コメント (0)