April 13, 2008

「ザ・プレイ」-- The Prey --

思い出せば去年と同じことをしているのだが、図書カードをもらったので普段あまり読まない海外小説(分厚いもの)など、数冊を買った。ずっと積ん読だったが、昨日と今日で読んでみた。
(去年同じ理由で買った分厚い海外小説は、闇に濁る淵から

作者のアリスン・ブレナンは、これがデビュー作のようだ。三部構成のようで、友人である元FBI捜査官の女性たちがそれぞれ主人公になっている。ほかの2冊を読むかどうかはわからないが、本作の主人公は、4年前にFBIを退職し現在は犯罪小説を次々に発表する売れっ子作家。

ある理由により過去を封印し、誰とも親しくなりすぎないように警戒しつつ日々を送っていた主人公だが、ある日突然、とんでもない事件に巻きこまれる。彼女の書いた小説の内容に沿った殺人がおこなわれた。同じ名前の人物が、同じような場所で同じように殺害され……。

つまらなくなはいし、それなりに勢いもあって読ませてくれるのだが、前半は文章にとまどいを覚えた。ひとつはボールド(太字)の多用と、もうひとつは人称。せめて章ごとに視点を変えるのならよいが、Aの行動と思いが語られた次の段落で、Bの心情あるいはCの視点が出てくるというのがざらにあり、ひどいときには1ページのあいだで2回くらい視点が変更になる。テレビドラマのカメラワークと思えばいいのかもしれないが、この移動は後半になるにつれて間隔があいていくので、やはり「こなれていない」せいか、という気がした。

ボールドに関しては、ところどころ必然を感じる部分もあったのだが、多用がすぎて目障りに思える例のほうが多く感じた。

以下、ネタバレになったら申し訳ないので注意して書かねばならないと思うが…。といいつつ、矛盾することを書くが、ネタバレというほどの謎やどんでん返しはなく、想像した通りの流れで話は進んでいく。もう少し短くできるし、どのシーンが無駄かについては、わたしと同意見の方も多少はいらっしゃるだろう。

海外の小説(とくに推理モノ)については、なぜ表紙の裏や冒頭に登場人物一覧があるのだろう。あれがあると新聞テレビ欄の役者名と同じで、犯人や話の流れがより想像できるように思うのだが。。。(笑)

Posted by mikimaru at April 13, 2008 08:58 PM
コメント

わたしは読んでいる途中で、
「あれ、これ誰だっけ?」なんてことがたまにあるので、
登場人物一覧があると助かります。

必要なときに確かめるために読むくらいで、
登場人物一覧から読むということはしたことがないですし、
まったく目を通さないこともありますね。

てっきり、わたしのような、忘れん坊のために、
探しやすい場所につけてくれているのだと思っていました。

ひどいときには、読んでもピンとこない時もあります。
カタカナ名前は覚えづらいのよ〜。( ̄▽ ̄;)

Posted by: どん@雪 at April 14, 2008 05:25 PM

わたしは以前、本を買う前に登場人物一覧をざっと見て、主人公らの職業があまりにもその日の気分でなかったら棚にもどす、とかいうことがありました。だから、いまでもとりあえずサササッと見てから買いますね〜。

まぁ、だいたいは、読んでいるうちに一覧表から受けた印象は忘れちゃうんですが、今回のこの作品については、最初にそこを見て気になっていたことが、そのまま内容に関係あったので、何となく先が読めたまま最後までいってしまいました。。。(^^;

Posted by: mikimaru at April 14, 2008 08:07 PM